えっ?町の財政がいいって、何で?!

国交省からの補助金減、町財政に多大な悪影響。私はそう問題提起している。実際、年々町財政は膠着(こうちゃく)してきている。

ところが、西村新町長誕生、久芳前町長の財政政策に触れた西日本新聞の記事を読んで首をかしげた。紹介する。

 
 西村勝氏町長当選を報じるある新聞の記事に、久山町の財政力指数が県内でもかなりいいとの記事。久芳町政の成果と言えるような書き方だった。残念ながらそれは違う。繰り返すが、久山町の財政は膠着状態である。

      財政力指数と経常収支比率

はっきり言って、財政指数について記者が何を重視するかで見方が異なってくる。9月議会の決算、我々議員の複数が「膠着状態」の町財政を心配した。これは、経常収支比率を重視したからだ。これは、


経常収支比率= 経常経費に充てた経常一般財源を経常一般財源で割って計算する比率。



家計で言うと、食費やローンの支払い、子供の教育費、保険料等を差し引いて自由になるお金がどれだけあるかという比率。これが久山町は年々苦しくなっている。それを私を含め複数の議員が問題提起した。それは、添付の決算書にあらわれている。


          お隣、篠栗より財政状況いい?

ところが新聞では、久山の財政力指数が抜群に県内でも高いとべた褒めしている。これは正直驚いたし、面食らった。これは、県が人口や道路橋梁費、面積、病院の数やいろいろな要素から計算しているよう。だが、私はこの算定台帳をみても、正直イマイチわからない。ただひとつ言えるのは住民税や法人税と言った税収が着実に入っているということのようだ。企業からの法人税収入が堅調だった要素が大きいよう。この点、新聞記事を添付しているが、久山よりも元気な町に見える篠栗町の方が厳しい書き方をされているのが興味深い。

財政力指数というのは、確かに自治体の財政状態を推し量るひとつの指標と言えるかも知れない。しかし、ここ数年、特に議会での決算監査的な見方からすれば、町財政は減退してきている。財政力を判断する指数はいくつかあるが、どこに視点を置くかで見方がかわる。

もう一つ、財政力指数について言うことは、この指数には国からの補助金・交付金は計算に入っていないということ。言い換えると、「国の補助金・交付金に頼らなくていい度合いの率」とも言えるかも知れない。この率が高くなれば(▷数値が限りなく「1」に近づけば)、国からの交付金は減らされる。これが今の久山町財政担当者らのジレンマにもなっている。本当は財政はきつい。先の財政担当者も「きつい」と議会で吐露する場面もあった。しかし、久山は財政力指数が高いという算定で、国から地方交付税等を逆に減らされている。因果なものだ。ゆえに、町民は決して財政に安心できる状況ではないことを知ってもらいたい。



西日本新聞2020.10.18 西村町長当選を伝える西日本新聞記事 2020年10月18日

西日本新聞2020.10.28 久芳町長任期満了退任を伝える西日本新聞記事 2020年10月28日

財政力指数 久山町 久山町の財政力指数算定の元になっている県のデータ(令和元年度 市町村分地方交付税算定台帳:県のHPよりダウンロード)

令和元年度決算 経常収支比率 久山町令和元年度決算書 経常収支比率 赤枠が久山町の比率 郡内で篠栗町に次ぐ悪さ

西日本新聞2020.11.11篠栗・三浦町長5選HP用 
篠栗町・三浦町長の5選を伝える西日本新聞の記事
久山より元気な町に思える篠栗だが「法人税収が久山町の半分しかない」、
「安定的な税収」、これが財政力指数を算定するひとつの大きなポイントでもある。


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